一昔前は看板と言えば「手描き」。
今はカッティングシート又はインクジェット出力。
看板で文字や絵を表現する方法は3つあります。
- 手描き/30年程前は、映画館の看板は全て手描きでした。書体のレタリング技術も絵心も求められた「職人芸」。当時第一線で活躍した方も高齢化により貴重な存在になりました。
- カッティングシート/カッティングシートはカッティングマシン(カッティングプロッター)を使用してカットします。
ロゴもお好みの書体もベジ曲線可し、豊富な色の中からイメージに近い色のカッティングシートをカットし看板面に貼付けます。3色の看板の場合は、3回カットが必要です。 - インクジェット出力/大判プリンターにより、写真を拡大印刷するイメージです。上記の映画館の看板などはお手の物。
プリンターの再現力も優れていますので、複雑な色の写真を使用してもイメージ通りの看板が出来上がります。カッティングシートのように、色別の重ね貼りも必要ないので、施工時間も短縮できます。
カッティングシート
カッティングシートは、看板面を装飾する粘着剤付き塩ビフィルム。薄くしなやかで、重ね貼りも可能。様々な看板で使用されています。
表現したいロゴや文字を、既成の色の中からイメージに一番近い色をお選び頂き、カッティングマシンによりカット。
豊富な単色以外にも、半透明のものや、木目や金属の質感や味わいを出したものなど、ユニークな商品が数多くそろっています。
施工例/窓ガラスにカッティングシート貼り
施工例/窓ガラスにフォグラスシート貼り。
ワンポイントアドバイス
看板面だけではなく、車のボディやお店の窓ガラスにも装着ができます。
社用車やお店の車にマーキングすると、街中を運転しながらの宣伝効果も期待できますね。
※カッティングの耐久性は、直射日光が当たる場所では3〜5年。また、冬期に0℃を下回る地域ではさらに耐久性能は落ちます。蛍光色や施工面の素材を生かしたい場合(ガラス面など)を除き、耐久性を求める場合にはインクジェット出力をお薦めします。
※最大カット幅は900mm×長さ2,000mm程度です。このサイズ以上は繋ぎ合わせで製作します。
インクジェット出力
インクジェット出力は、小さな点を組み合わせて印刷するので色域が広く細かな色の変化も表現することができ、美しい印刷が可能です。
但し、写真の場合拡大印刷となりますので、画像解像度が低い写真は、さらに画質が低下して品質が悪くなってしまいます。
(3×6サイズ(910×1820)に全面写真を使用したい場合は、10M(RGB時)程度の写真データが最低必要です。)
カッティングシートでは不可能であった細かい文字やイラスト、写真等を看板として表現できるのは、インクジェット出力の最大の長所ですね。
施工例/窓ガラスにインクジェット出力シート貼り
施工例/アルミ複合板にインクジェット出力シート貼り
ワンポイントアドバイス
ポスターやパンフレットなど、今まで印刷でしか表現できなかった領域。
そっくり拡大印刷できるインクジェット出力が看板業界に登場したのは衝撃的でした。
(以前は店舗の窓ガラスにチラシを何枚も張り合わせていましたね・笑)
発売当時から比べると価格も1/10程度まで下がり、むしろカッティングシート看板よりコストも耐久性も優れている感があります。
※最大印刷幅は1,200mm×長さ5,000mm程度です。このサイズ以上は繋ぎ合わせで製作します。
FFシート(フレキシブル・フェイス)
FFシートの正式名称はフレキシブル・フェイス。
内照式看板のアクリル板に代わるシート状の材料で、継ぎ目のない美しい仕上がりが特長です。
柔軟かつ、軽量なので安全性が高く、取り扱いも簡単な看板材料です。
表面にはカッティングシートも貼れますが、インクジェット出力で文字や写真を表現するのが一般的です。
最近のコンビニのファサードサインは、ほとんどFFシートに代わっていますね。
施工例/FFシートにインクジェット出力
施工例/FFシートにインクジェット出力
ワンポイントアドバイス
アクリル板に比べ数々の利点があります。
○軽い。 ○割れない。 ○つなぎ目が無い。(幅0.000mm×長さ10,000mm程度) ○交換が簡単
※アルミ板はサイズに合わせた切り売りができないため、規格サイズでご購入頂きご希望のサイズにカットいたします。ご紹介以外にも各種厚さございますが、看板資材に適した厚さのみ掲載いたしました。
※印刷幅が広い分、通常の看板用印刷に比べ解像度が落ちるため、写真や細かい文字の表現力は低下します。
FFシートの施工
①アルミフレーム上で位置を合わせて広げます。
②テンションバーを左右に仮止めします。
③ガムテープで全体を仮止め。
④FFシートがピンと貼るよう調整しながら4方をテンションバーで止めます。
⑤1m×10mサイズのLED内照式看板ですが、このサイズでも150kg程度と軽量。
ターポリン
ポリエステルの糸を網目状に織り込んだ、野外テントなどにも使用される非常に丈夫な塩ビ素材生地です。
厚みがあり、しっかりした素材で、直射日光を受けても、しっかり丈夫で長持ちします。(2〜3年程度)
色あせしにくく、水分をはじくため、屋外に常設するならターポリンが最適です。
ターポリン生地の情報は、通常インクジェット印刷を施します。
インクジェット印刷は、フルカラー印刷が可能で鮮やかなイラスト・写真が表現できます。
施工例/ターポリンにインクジェット出力
施工例/ターポリンにインクジェット出力
ワンポイントアドバイス
右はメッシュターポリンの素材ですが、野外テントなどにも使用される野外用塩ビ生地風の抵抗を抑えるメッシュ仕様のターポリン生地です。
通常のターポリンよりも軽量で、風の強い地域でのご使用におすすめします。
※最大印刷幅は2,000mm×長さ10,000mm程度です。このサイズ以上は繋ぎ合わせで製作します。
※印刷幅が広い分、通常の看板用印刷に比べ解像度が落ちるため、写真や細かい文字の表現力は低下します。